フランス旅のコツ

初めてのパリ

世界有数の観光地パリ、第一印象は悪かったです。なんと汚いことか。歴史、芸術、カフェなどなど華やかな文化の中心という事前のイメージとは程遠い、多くの落書き、鳥の糞、ジプシーたち。初めての海外一人旅、フランス語よりも、はたして治安は大丈夫なのか不安になりました。それでもパリの凄い所は、悪かった第一印象をも覆すだけの、華やかな街並み、多くの見所です。建物も芸術も、有名なものが目白押し、一週間弱の期間では見切れません。。人にお薦めするならパリは必ず上位の選択肢です。

多彩なパリ、まさに世界的な観光地です。(数年前のテロや最近のデモの影響か、最近は昔よりも減ったようですが)日本人が比較的多く訪れるので、日本語に対応したオプショナルツアーも多く、旅の初心者から上級者まで選択肢が豊富です。今回の記事では初心者でも勧められる内容に絞って、旅のコツをまとめてみます。

旅慣れてない人はクレジットカードから

まず旅行前に身に付けるべきは、クレジットカードの使い方です。最近の旅行で、各国ともキャッシュレスが浸透して、現金払い用の釣り銭が十分に用意されてないことや、鉄道・バス等の窓口(対人)販売が減り自動券売機が増えていることで、ますますクレジットカードを使う場面が増えています。


出発前に日本国内で、海外旅行と同じシチュエーションで、具体的にはお店で暗証番号入力が必須という場面に、できるかぎり慣れることです。せっかくVISAやMasterを付けていても、海外旅行で初めての利用だと、不慣れからくるトラブルになりがちです。特に、ネットショッピングしか経験したことのない人や、スーパーマーケット提携カードで暗証番号不要に慣れてる人は要注意です。


現地で旅に慣れていくには

その街を巡る際は、主要な交通手段を押さえることが大切です。パリの場合、初心者でも利用しやすいのは、地下鉄(メトロ)とタクシー、空港と市内を結ぶシャトルバスです。市内の主要観光地を巡るのに地下鉄は重宝します。


逆に必ずしもお勧めとは言えないのが、市内の路線バスは複雑ですし、RER(近郊高速線)は時間帯/場所によって人が少なく治安が悪い懸念があります。

フランス国鉄については、地方都市を訪れる場合に大いに活用の余地ありですが、クレジットカードの項で述べた通り、窓口(対人)販売が減っており、初心者が現地で切符を買うのは難しいと思います。フランス新幹線(TGV)に乗る場合は、日本で旅行会社に手配してもらうのが良いと思います。


私の初めてのパリ旅行では、下記「パリ訪問メモ」にある観光地を訪れました。まさに旅慣れてない状態だったので、ホテル出発前やカフェでの休憩中に、地下鉄の地図を眺めながら、乗換駅をチェックして、パリ市内を地下鉄で移動したものです。自力で移動して、その街の地理を把握するのが良い経験となります。手っ取り早く、1日乗り降り自由という定期ルート観光バスを活用するのも良いですね。深く楽しめるものではないと思うのですが、オーディオガイドを聞きながら、座ったままで地理を把握、楽に移動できます。あとは、隣の駅までなら、歩いてしまおうということも多々ありましたが、起伏の少ないパリ市内とは言え、ものすごく疲れました。おまけに、凱旋門の上まで階段を登れば筋肉痛にもなります。


初心者の私にとってチャレンジだったのは、ベルサイユ行きの国鉄乗車でした。ただし、2004年当時は、窓口(対面)販売も多かったので、苦労は少なかったです。最近のフランス国鉄では自動券売機が増えていますが、近郊エリア用の券売機と、遠距離で券売機が別々なので、これもまた初心者にとっては分かりにくいものです。


このほか、キャバレーのディナーショー(フレンチカンカン)と、モンサンミッシェル観光には、日本で手配した、オプショナルツアーを活用しました。行き来が不便な所は、オプショナルツアーですね。料金が高いものも多いのですが、英語ツアーにすると安くなります。モンサンミッシェルは、日本語ツアーです。さすがに母語のツアーだと、ガイドさんの言っていることが理解できますし、豆知識も身につきます。

パリ訪問メモ

1. ルーブル美術館。絵画や古代文明の展示に圧倒されます。ナポレオンの戴冠、ジョコンド(モナリザ)、フェルメールやミレーの作品に、ミロのビーナス、サモトラケのニケ、数えきれないほどです。


2. オルセー美術館は、同時代のライバルや同じ画風だった作者たちを一緒に展示していてストーリーを感じます。日本でも人気のある画家たち、モネ、ゴッホ、ゴーギャンなどの作品が楽しめます。


3. ベルサイユ宮殿は、広大な敷地が広がり、絶対王政とフランス革命の舞台となる宮殿と庭園があります。さすが他のヨーロッパ諸国の王族たちが競って手本にした宮殿だ、と感心、圧巻です。ベルサイユ宮殿は、サンラザール駅から国鉄で訪れました。少し郊外になるので、街は落ち着いた雰囲気、マルシェ(市場)が開いていて、街並みは住宅街という印象です。


4. モンサンミッシェルは、海に浮かぶ要塞・教会、例えて言うならフランスの江ノ島、他にはないユニークな場所です。


5. このほかに、ガルニエ宮、シテ島、ポンピドゥーセンターなども訪れました。それでもまだ、オランジュリー美術館や近郊の街ほか、行くことのできなかった場所がまだまだたくさんあります。最終日の朝、モンマルトルから、中心部がよく見えます。まだ、観光客がいない時間帯を狙ったのでしょうか、韓国人の女優、チョン・ジヒョンが撮影してるところに遭遇しました。旅の終わりにラッキーでした。


(白浜 竜太郎)

フランス事始め

政治から文化まで世界のモードを牽引してきたフランスを多面的に論じ、知識・理解を深めてもらうことで、我々の人生や社会を豊かにする一助とする。カテゴリーを「地理・社会」「観光」「料理」「ワイン」「歴史」「生活」「フランス語」と幅広く分類。横浜のフランス語教室に長年通う有志で執筆を手掛ける。徐々に記事を増やしていくとともに、カテゴリーも広げていく。フランス旅行に役立つ情報もふんだんに盛り込む。

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